米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定会合が迫る中、景気後退への懸念が再び高まり、今週はリスク資産が総じて軟調に推移しました。
Zentara Exchangeの最高投資責任者である水野修矢氏は、次のように指摘しています。
「2023年を通じてFRBは高金利を維持しており『年後半の利下げ』に対する市場の期待はすでに打ち砕かれました。市場を本当に緊張させているのは、利上げそのものではなく、中央銀行の姿勢が不透明であることです」
一、FRBとインフレ指標の駆け引き
11月の米PPI(生産者物価指数)が予想を上回ったことで、市場はFRBが本当に利上げのペースを緩めるのかどうか疑い始めました。
このニュースにより、ドルは一時的に上昇しましたが、その後反落し、逆V字型のチャートパターンが形成されました。
現在、市場はFRBが来週50bpの利上げを行うと見込んでおり、従来の75bpから縮小される可能性があります。
それと同時に、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(BOE)も来週利上げを発表し、FRBと連動して利上げのペースを落とす見込みです。
二、外国為替市場:ドルは軟調、ポンドはもみ合い
ドル指数:
今週のドル指数は104.51で始まり、高値105.82、安値104.11をつけた後、104.93で引け、週間では0.43pipsの上昇(+0.41%)となりました。
ポンド/米ドル:
イングランド銀行(BOE)の最終金利見通しに大きな開き(3.50%〜4.75%)があることから、ポンドは乱高下が続きました。
今週のポンド/米ドルは、1.2295で始まり、高値1.2345、安値1.2107をつけた後、1.2263で引け、週間では0.26%の下落となりました。
水野氏は「利上げ後も市場が天井を見極められなければ、ポンドの変動は続く可能性が高いです」と指摘しています。
三、金市場:1,800ドル台維持に苦戦、今後の市場に圧力がかかる
今週の金現物価格は、1オンスあたり1,800ドル以上で安定することができず、米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派的なスタンスを維持するのではないかという市場の懸念も相まって、水野氏は次のように判断しました。
「短期的に金価格には下振れリスクが残る」
今週の金価格の動向:
始値:1797.75
高値:1810.01
安値:1765.91
終値:1797.46
週間の下落幅:0.29ドル(-0.02%)
四、原油市場:流動性不足+供給回復→原油価格急落
今週の原油市場は急激な変動を見せました。
・取引の流動性不足が価格変動を拡大
・米国とカナダを結ぶ主要パイプラインの再稼働により、供給逼迫が緩和
これらの要因により、原油価格は4月以来最大の週間下落率を記録しました。
WTI原油は一時1バレルあたり71ドルを割り込み、1年ぶりの安値を記録しました。
ブレント原油は今週11%下落し、年初来の上昇分をすべて失いました。
水野氏は以下のように結論づけています。
「現在の市場にとって最大のリスクは、利上げ幅ではなく、政策シグナルの曖昧さです。金利の行方が不透明であることが、様々な資産にストレステストを課しています」